FUTURE WORKS
2024.05.31

株式会社小島ラベル印刷/お客様インタビュー

優れたデザインの高品質なラベル・シール印刷を行う印刷会社として業界内でも一目置かれている株式会社小島ラベル印刷。創業65年という老舗ながら、オフィス・工場はスタイリッシュで、若いスタッフの皆さんがイキイキと作業されているのが印象的です。
同社からは見積管理などを行う社内システムを新たに作り直したいというご依頼を受け、2020年よりお仕事をさせていただいています。その経緯とリメイクしたシステムのご評価を、代表取締役の小島哲也さま、営業主任の小林裕介さまにお伺いしました。


小島哲也さま
株式会社小島ラベル印刷/代表取締役

小林裕介さま
株式会社小島ラベル印刷/営業主任

前田裕一朗
グッドビー株式会社/企画統括部/統括部長


問い合わせフォームからご相談いただき、4社の中からグッドビーを採用。

前田 小島ラベル印刷さんからご相談があったのは、2020年3月でした。まず、当社の問い合わせフォームからご相談いただいたのがきっかけでした。

小島 それまで使っていた社内システムが古くなってきて、これ以上、機能の追加ができないなどの問題が出てきたので、いっそ作り直そうということになりました。でも、作っていただいた会社がもうなくなってしまったので、新たに制作会社さんを探そうということになり、4社に声をかけさせていただきました。お見積り的には各社それほど大きな差はなかったと思いますが、グッドビーさんはレスポンスの良さと雰囲気の良さ、そして何より前田さんが一生懸命やってくれそうだったので、お願いすることにしました。

前田 ありがとうございます!ご相談いただいてから、すぐにスタッフと一緒にお伺いしたのですが、オフィスや工場がきれいでお洒落なのに驚きました。お話をお伺いして、ぜひ一緒にお仕事をさせていただきたいと思いました。

小島 確か、visual basicで作ったシステムを、.netで作り直してほしいというオーダーをしたと思います。当社の社内システムでは、見積り・受注・売上げ・請求・出荷までを行っていて、とくに見積り計算の部分が細かく多機能になっているので、パッケージの会計ソフトでは対応しきれず、オーダーメイドで作成していたんです。ソースコードとデータベースは公開するので、同様のものが作れないだろうかとご相談させていただきました。

前田 旧システムの機能をソースコードから解析させていただいたのですが、ソースのステップ数がとても多くて、当社のエンジニアが「これは、超大作だぞ!」と言っていたのを覚えています。
最終的に「.netでもう一度Windowsアプリを開発したとしても、メンテナンスにかかる費用などを考えると、ブラウザで機能するWebアプリケーションを活用したシステムにした方がよいと思います」というご提案をさせていただきました。

小林 当社でも最初はWeb上で動かせないかという意見もあったのですが、他の会社さんからそれはできないと言われて諦めていたので、よかったです。

前田 その後、正式にご発注いただきまして本格的に作業に入ったのですが、ソースコードが5万行を有に超えるボリュームだったため、解析・要件定義に2ヵ月もかかってしまいました。でも、要件定義の期間中にも何度も訪問させていただいて、業務フローの進行を見せていただきながら、ロスの削減やタスクの短縮になりうる改善点について、何度も小島社長と小林さんと一緒に考えていきました。

小島 途中でインターフェースの試作品(モックアップ)のようなものを持ってきていただきましたよね。それを見たときに、「もうこれでいいんじゃない!」と8割方満足でした。デザインがシンプルで使いやすくて、これはいいものができそうだと思いました。

見積作成時間が最短1/5に短縮され、労働環境も大きく改善。

前田 要件定義を経て、その後、ワイヤーフレーム、モックアップの提案をさせていただいて、開発・実装に3ヵ月ほどかかり、最後の試験動作チェックを終えて、納品したのが12月末。最初にご相談をいただいてから、納品まで約8ヵ月間の大規模開発となりました。実際にお使いいただいて、いかがでしたか?

小林 本当に使いやすくなって、生産性が格段にアップしました。見積りの作業ひとつとっても、寸法や色数、紙はどうするのか、どの機械を使用するのか、加工はどうするのかなど、条件によって見積金額が変わってくるのですが、以前のシステムは一部を手入力でやらないといけませんでした。それが、ほとんど自動化されたので非常に助かっています。

小島 単純に1回では終わらない作業もあって、2次加工、3次加工と工程が多くなってくると、入力する項目も増えてくるんです。ここでそのアクションをしたら、こちらも手入力で直さないといけないとか、おのずとクリック数が増えてくるのですが、どうせオーダーメイドで作るんだから、そこも連動して自動計算できるようにしてしまおうとか、自分たちの使いやすいように、どんどん機能を追加していきました。

小林 金額の端数処理もそうですよね。今までは百円以下、小数点以下まで細かく出てくるので、人が打ち直して整えていたのですが、ここも自動的に繰り上がってきれいな数字に揃うのでストレスがないですね。

小島 パッケージだと我慢して使わないといけないところもあると思いますが、自分たちで作るものなのだからなるべくわがままを聞いてもらおうと。システムに合わせて僕たちが動くんじゃなくて、僕たちに合わせてシステムに動いてもらうということで、グッドビーさんにはいろいろと細かいオーダーをさせていただきました。

小林 そうですね。日々現場で使っている従業員のかゆいところに手が届くのがオーダーメイドの良いところですね。なので「ここがイマイチだな」というところを見つけると、ケチらずに修正依頼を出しています。おかげでとてもいいシステムに仕上っています。グッドビーさんのみなさんには感謝しています。

前田 いえいえ、我々も勉強になりました。新しい社内システムは『chef(シェフ)』という名称で呼ばれていますが、これはどういう意図で付けられたんですか?

小島 仕事を料理に見立てて、何でも料理できるように、美味しい料理を作ってもらえるようにという期待を込めて『chef』と名付けました。
普通のシステムだと会計しかできなかったりしますが、このシステムでは見積りから受注、売上管理に加えて、うちは印刷物を発送したりするので運送用の送り状を作ったり、お客様ごとの売上の状況を分析して経営に活かしたり、かなりいいものができています。

前田 『chef』が稼働してから、どれぐらい作業負担が減ったのですか?

小島 そうですね、例えば今まで見積りを1枚作るのに15分ぐらいかかっていたところが、最短だと3分ぐらいでできてしまう。それだけで1/5の時間短縮です。これは大きいです。
諸々の作業効率がよくなったことで、今まで経理の女性に週5日来ていただいていたのが、週4日来ていただければ回るようになりました。しかも、定時は17時なのですが、16時ぐらいに作業が終わってしまっていることもよくあって、そういうときには「業務が終わったら帰ってもいいですよ。定時でつけておくから」と早く帰っていただいたりと、労働環境も大きく改善されました。

前田 目に見えて効果が出ているとお伺いすると、我々としても嬉しいですね。

グッドビーに“できないことはない”という印象。

前田 納品後は、さまざまな機能追加や不具合の改修が多く見込まれたため、1年間「開発保守」という形でご契約いただくことをお勧めしました。都度、不具合や機能追加に対してご請求させていただくと金額も膨大になってしまう恐れがあったため、毎月定額で開発保守をやらせていただいて、工数が消化されなかったら次の月も使えるというような契約にさせていただきました。でも、小島ラベル印刷さんの場合は、コンスタントにフィードバックをいただいていたので、ほとんど余ることがありませんでしたね。

小島 オーダーメイドなので、我々もよりよい使い勝手を目指していこうと、スプレッドシートにやりたいことをどんどん書いていったんですね。「こうしてほしい」とリクエストすると、すぐにアンサーをいただいて、これは工数がかかりそうだから後回しにしましょうとか、とりあえずできるところから作業に入っていただく感じで進めていました。

小林 保守契約をしていたので、妥協をせずに頼みやすかったというのもありますね。とりあえず、思ったことはどんどん投げていこうと。「やりたいと思うことは、だいたいできるので大丈夫です!」と言っていただいたので、どんどんリクエストしてしまいました。

小島 初動当時からご担当いただいているエンジニアの方も凄いですよね。レスポンスがいいですし、対応が的確です。メールの返信も速いし、修正も速いし、とにかく仕事が速い。すばらしいですよね。

前田 伝えておきます。泣いて喜ぶと思います(笑)。仕事が速いのは、御社の伝え方が上手なのもあると思います。A4の資料にご要望を整理してわかりやすく書いていただけるので、無駄な打ち合わせの手間が省けて、結果的に工数の短縮につながっていると思います。

小島 『chef』は、これで完成だとは思っていなくて、やりたいことはまだまだあるんです。
例えば、見積りの自動化ですね。今はフォームにお客様に条件を入力していただいて、それを手入力で計算して見積書を作成しているのですが、せっかくお客様に入力していただいた情報があるんだから、それが自動計算されて、そのまま見積書として格納しておいて、あとはメールで送るだけでいいというシステムにすれば、かなりの効率化になりますよね。そんなことも、近々お願いしようと考えています。

前田 小島ラベル印刷さんは、とにかく発想がすごいですよね。こうしたらもっと楽になるんじゃないかとか、効率的なんじゃないかとか、次々とアイデアが出てくるので、我々も学ばせていただいています。

小島 我々もいろいろなことをお願いしてきましたが、グッドビーさんには“できないことはない”という印象ですね。リクエストにはすべて応えていただいているのではないでしょうか。それが一番ありがたいですね。
『chef』が完成したら、グッドビーさんと一緒に販売したいなんてことも考えているんです。このシステムをベースに、汎用性を持たせて、いろいろな業種で使えるようにしたら売れるんじゃないかと。だから、完璧なものを作りたいんですよね。

前田 ずっと付いていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

この記事を書いた人

コミュニケーションプランニング部

H.T.