【シリーズAWS】第4回目!AWSサーバーレス開発入門|Lambdaの基本と仕組みをわかりやすく解説

はじめに
これまで連載としてIAMの基礎やAWSのネットワークの基礎について紹介してきました。
これらを習得できたのであれば、AWSにおけるインフラの土台は押さえられました。
インフラという土台ができれば、次はアプリケーションをデプロイして動かしてみたくなるかと思います。
今回はその第一歩として、現代のAWS開発における中心的な概念である「サーバーレス」そしてその中心である「AWS Lambda」について解説します。
サーバーレスとは何か
「サーバーレス」とは、サーバーの管理を意識せずにアプリケーションを実行できる環境のことです。 OSのパッチ適用やアップデート、スケーリングといったサーバーの世話をAWSに任せることで、開発者はアプリケーションのロジックを書くことに専念できます。 主なメリットは以下の通りです。
- 運用の自動化:インフラ管理のコストが激減。
- コストの最適化:「実行した時間(ミリ秒単位)」のみの従量課金。
- 高い可用性:最初から冗長構成が考慮されており、堅牢な基盤を利用できる。
サーバーレスの主役:AWS Lambda
サーバーレスアーキテクチャにおける心臓部が「AWS Lambda」です。
Lambdaは「コードを実行するための関数(Function)」をクラウド上にデプロイし、何らかのイベントをトリガーにして実行するサービスです。
Lambdaの特徴は以下の通りです。
- イベント駆動:APIのリクエストだけでなく、ファイルのアップロード(S3)、データベースの変更(DynamoDB Streams)、時間ベース(EventBridge)など、あらゆる事象をトリガーにしてコードを起動できる。
- 自動スケーリング:同時に100件のリクエストが来れば100個の関数が起動し、リクエストがなければゼロになる。負荷に合わせてインフラを気にする必要は一切ない。
- ステートレス:Lambdaは「使い捨て」の環境。関数が終了するとメモリ上のデータは消えるため、状態の保持は外部(DynamoDBなど)に行うという設計思想が重要。
王道の構成:Lambdaを支える周辺サービス
Lambdaを軸に、Webアプリケーションを作る場合の王道パターンをご紹介します。
- API Gateway:WebからのHTTPリクエストを待ち受け、Lambdaを起動させるための「APIの入り口」。認証や流量制限もここで行う。
- Lambda:上で紹介したサーバーレスの心臓部。 リクエストに応じた処理ロジックを実行する計算機。
- DynamoDB:Lambdaと相性抜群のNoSQLデータベース。高速で読み書きできるため、サーバーレスのアプリケーションで最もよく使われるストレージ。
ここで知っておきたい注意点
Lambdaは便利ですが、魔法ではありません。以下のサーバーレスならではの注意点は必ず押さえておきましょう。
- コールドスタート:しばらく動いていないLambdaは、実行時に環境を構築するためわずかな遅延が発生する。
- ステートレスの意識:前回実行した際のデータなどは保持できないため、データは必ずDBへ保存する設計が必要。
- ログの重要性:サーバーに入ってファイルを直接見ることはできないため、CloudWatch Logsでのモニタリングが唯一の頼り。
まずは関数の実装から、次はIaCへ
最初はマネジメントコンソールでポチポチと設定を触り、動くものを作ってみるのが一番の近道です。
しかし実運用を見据えるなら、次はInfrastructure as Code(IaC)に挑戦してみるのもいいかもしれません。
AWS SAMやCDKを使うと、Lambdaの設定やAPIの定義をコードとして管理できるようになります。
これによりアプリケーションとインフラをセットでデプロイし、環境の再現性を保つことができます。
まとめ
サーバーレスの主役であるLambdaは、開発者が価値を生むコードに全力を注げる環境を提供してくれます。まずは小さなLambda関数を一つ作成し、API Gateway経由で呼び出すところから始めてみてください。
きっとインフラ管理から解放される爽快感を感じられるはずです。
【シリーズAWS】
- 第1回目!AWSとはなに?その仕組みと基本サービスをわかりやすく解説
- 第2回目!AWSネットワーク基礎 — VPCとサブネットのしくみを理解する
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