FUTURE WORKS
2024.05.29

パロニム株式会社/お客様インタビュー

〜“Redesign communication”「伝える」を再定義する〜をモットーに掲げ、新時代のインタラクティブ動画テクノロジー“Tig(ティグ)”の開発・提供を行う、パロニム株式会社。動画内の気になる部分をタップするだけで、さまざまな情報にシームレスにアクセスできるサービスとして、業界内外でも大きな注目を集めています。
グッドビーとは、2019年よりお取引を始めさせていただき、教育系のアプリ制作やTigマガジンの制作などのお手伝いをさせていただいています。今回は代表取締役の小林道生さま、プロダクト&ソリューション本部長の綿引紀教さまをお訪ねし、グッドビーとの仕事についてお話を伺いました。


小林道生さま
パロニム株式会社/代表取締役

綿引紀教さま
パロニム株式会社/取締役/プロダクト&ソリューション本部長

加藤弘晃
グッドビー株式会社/コンシューマーサービステクノロジー統括部/執行役員/統括部長

前田裕一朗
グッドビー株式会社/企画統括部/統括部長


Tigの黎明期から関わらせていただき、今まさに成長期に。

前田 本日はよろしくお願いいたします。まず、読者に向けて、御社の主力事業でもあります“Tig(ティグ)”について、簡単にご説明いただけますか?

小林 今や生活において情報の収集はパソコンやスマホがメインになっていて、とくにその中の動画から情報を収集することが多くなっています。でも、動画の中に出てきた、さまざまな情報を検索するのは非常に手間がかかりますよね。それを動画内でタップするだけで情報を収集することができるようにしたのが、私たちの提供するTigという技術であり、サービスになります。
例えば、SNSのアプリ内でTig動画を見ていて、気になる帽子とかTシャツがあったらタップすると、一旦クリップしておくことができます。タップした瞬間にサイトに飛んでしまうと、映像の視聴を阻害してしまうので、気軽になんとなくクリップしておくことができるようにしています。さらに、このTシャツの情報をもっと知りたいと思ったら、もう1回タップしてあげると、複数の候補が出てきます。というのも、このTシャツの何が知りたいかは、人によって違いますよね。商品の詳細な情報なのか、購入できる最寄りの店舗なのか、ネクストアクションを複数の中から選んでもらえるようになっています。これがTigの最もシンプルな使い方です。
このTigの技術を、パソコン用の動画に施すのか、スマホ用にするのか、動画(ビデオ)にするか、ライブストリーミングで行うのか、はたまたマガジンにするのかなど、ニーズに合わせて、さまざまなサービスを提供しています。

前田 わかりやすいご説明をありがとうございました。
そもそも小林社長との出会いは、私の前職のときですよね。私が映像制作会社に在籍していたときにTig用の動画を作らせていただきました。そして、Tigという新技術と映像制作のプロモーションを行おうと、東京ビッグサイトで展示会に出展したこともありましたよね。

小林 2019年頃ですかね。あの頃は、まだ早かったのでしょうか。展示会ではそれほど芳しい結果が残せませんでした。「凄いね」とは言ってもらえるんですけど、これがどういう効果を生むのかまでは伝えきれなかった。でも、その後、徐々に認知していただくようになりまして、ここ数年で多くの引き合いをいただくようになりました。

前田 Tigの黎明期から関わらせていただき、今まさに成長期を迎えているこの局面で一緒に仕事をさせていただき、嬉しい限りです。あの展示会の後ですかね。私が転職してグッドビーに入ると、すぐにご挨拶させていただいて、最初にいただいたお仕事がTigマガジンの展示用のモックでした。

加藤 その後、Tigマガジンの改修もやらせていただきました。Tig動画の機能をマガジンでもできるように移植するという作業だったと思います。

小林 Tigマガジンの面白いところは、電子カタログからタップするというのは当たり前なんですけど、Tigマガジンは、あるページをめくると動画からもタップできる。もちろん静止画からもタップできるので、動画と静止画のハイブリッドになっているというところが、他にはないサービスだと思っています。

柔らかい要求に対して、理解してくれるスピードが速い

前田 その後、教育系のアプリ制作のお仕事にも参加させていただいたのですが、あれは大きなプロジェクトでした。

小林 大手数社が出資して、子ども向けに知育の動画プラットフォームをつくるという大規模なプロジェクトだったのですが、そこに参加させていただいたことも大きな経験になりました。
そのプラットフォームでは、普通の動画とTig動画とアプリ系のゲームと、この3つがコンポーネントになってひとつのサービスになっていたんですけど、この3つを調査して検証した結果、Tig動画がすべての項目において圧倒的に評価されたんです。これも大きな自信になりました。

前田 当社にとっても、あの仕事がターニングポイントというか、あれから御社とより深く組ませていただくようになりました。

小林 通常、TigのサービスはSaaSを使っているのですが、あの仕事ではクライアントの要望でOEMで制作したので大変でした。でも、あのとき構築した仕組みだったり経験が、後に他のサービスでも活かされているので、そういった意味でも意義のある仕事でした。

前田 ちなみに御社には内製のチームもあると思うのですが、我々に外注する仕事との棲み分けはどのようにされているのでしょうか?

小林 本流のSaaSのサービスだったり、主となるTig動画やTigライブなどのサービスには力を注いでいかないといけないので、主に内製でやっています。それ以外のTigマガジンだったり、サイネージなどの、言い方は悪いですが、亜流の部分に関してはお手伝していただくことで非常に助かっています。とはいえ、この仕事も非常に重要なので、深く永く知っていただいているグッドビーさんだからこそお任せできますし、1言えば10通じるというような形でご協力いただいているので、非常に助けていただいています。

前田 私の方からお伺いするのも手前味噌で恐縮なのですが、グッドビーの良いところと申しますか、グッドビーに依頼していただけるポイントって、どういうところなのでしょうか?

綿引 そういう質問が来るだろうと思って(笑)、私の方でも改めて考えてみました。
いくつかあるのですが、まず1つめは「スピード感」です。ものすごく速いです。 我々スタートアップは、SIerさんとは違って、カッチリした要件定義、カッチリした設計、いわゆる正しいウォーターフォールでの開発は辿れません。かなり柔らかい要求で、「こういうものを作りたいんだけど」と、パワポ10枚ぐらいの資料をお見せして「これでできますか?」とお願いすることが多い。通常、「もう少し詳しく整理して教えてください」と言われるのですが、グッドビーさんは「それって、つまりこういうことですか?」と非常に要点を押さえて整理してくれる。しかも、ここではまだ費用は発生していないんです。数回のキャッチボールを繰り返して、ある程度アウトプットのイメージが固まり共有できると「ここまでであれば、◯◯円ぐらいで出来ます」と見積もりが出てくる。ここまでのスピードがものすごく速いです。

前田 ありがとうございます。ラフな依頼のときに費用を請求しないのは、他の部分で面倒見ていただくこともありますし、後々の仕事に返ってくることなので問題ありません。これからも気軽に相談いただければと思います。

最終のゴールを見て、コミットメントしてくれるから、ブレがない。

綿引 次に凄いな、と思うのは「開発力」です。スポットでもご対応いただいているんですけど、社内である程度いじったモノをお渡しして、そこから開発をお願いするケースが多々あります。これって、エンジニアにとって一番嫌なことだと思うんです。人が作ったモノをいじらないといけないので。でも、グッドビーさんは、まったく嫌な顔をせず、さらにキャッチアップする速度も速い。
あと、フロントエンドの見えるところも重要なのですが、いろんなブラウザ・端末での動作を、全部チェックしていただける。フロントだけでなく、サーバーのリソースも体制として持たれているので、何を頼んでもやっていただけるところが有り難いですね。

加藤 スポットの依頼もいろいろとやらせていただきましたが、私は嫌じゃないですよ(笑)。御社で途中まで作られたプログラムはきちんとしているので、後から引き継がせていただいても苦労するようなことはありませんでした。

綿引 3つ目は「コミットメント」の部分ですね。開発納期を非常に意識してくださる。けっこう無茶なスケジュールだったりしても、納期が早まったときでも対応してくださる。これは助かります。開発途中で、柔らかい形で進めているがゆえに、やりたいことも柔らかく変わっていくことがあるのですが、それにも柔軟に対応してくださいます。
なんで、そういうことが可能なのか?と、よく考えてみたんですけど、グッドビーさんは枝葉の部分で見ていないんです。「最終的に我々はこういうことがやりたいんです」というところを理解して、コミットメントしていただけているんだろうな、というのを強く感じますね。

加藤 おっしゃるとおりです。逆に「ここだけやってくれ」と言われる方がやりにくくて、御社はやりたいことをうまく伝えてくださるので、我々もやりやすいです。

前田 そうですね。御社の場合はゴールが明確なので、コースが多少変わってもブレずに対応できるんです。確かにそこが大きいと思いますね。

綿引 最後は、重複するかもしれませんが「柔軟さ」です。依頼時のリソース調整にも柔軟に体制を組んでくれますし、やむを得ない事情で変更が生じた場合にも柔軟に対応していただけます。
過去のSlackを見返してみると、前任者とのやりとりで、ローンチ直前だったんですかね。「緊急でやっていただきたいことが、これだけあるんですけど、これは難しいですよね?ここはできますかね?」と恐る恐る当社から相談を投げかけていました。
加藤さんは一言「全部やっておきます」って(笑)。これは頼もしいですよね。 自分もエンジニアをやっていたので、よく分かるのですが、すべてにおいてプロフェッショナルなんですよね。

加藤 いえいえ、恐縮です(笑)。

前田 本当に、ここまで評価していただけると我々もやりがいがありますし、Tigという新しい価値を生むサービスに関わらせていただけるのは誇りでもあります。

小林 ようやくここにきて、Tigのサービスも認知されてきて、いろいろなクライアントさんからお話をいただくようになってきました。グッドビーさんにお手伝いいただいているTigマガジンでも、ハイブランドのクライアントさんから非常に高い評価をいただいています。
また、Tigライブが大変ご好評をいただいておりまして、コンバージョンにつながるライブコマースとして実績も続々と出てきています。繰り返しになりますが、「面白い技術ですね」で終わっていた評価が、ようやく数字として効果を示せるようになってきたところが大きいです。
今はコマースが多くなってきていますが、その他にもeラーニングや観光周遊、理解促進などにも活用いただいていて、今後、こちらの可能性もさらに広がっていくと思います。

前田 素晴らしいですね。あの展示会の頃のことを想い起こすと、隔世の感がありますね。Tigはこれから加速度的に広がっていきそうな勢いを感じます。

小林 グッドビーさんにも、もっと深く関わっていただいて、今後は新しいサービスを一緒に作っていきたいですね。

前田 ぜひ、よろしくお願いいたします!本日はありがとうございました。

この記事を書いた人

コミュニケーションプランニング部

H.T.