ノーコード開発でノーノーノー
アプリケーションの開発環境は日進月歩
アプリケーションの開発環境は日進月歩で発達していて、現在はノーコードで開発できる開発環境も用意されました。
ノーコード開発とは、プログラム(ソースコード)を記述しないで作成する開発手法で、プログラム経験や知識がなくてもアプリ開発ができてしまう優れものです。
ノーコードと一言で言ってもなかなかイメージがわかないと思いますが、基本的には「ノーコードツール」と呼ばれる開発ツールの上で開発することが基本です。
「ノーコードツール」とは、あらかじめ用意された部品を組み合わせてWebサイトやアプリケーションを作ることができるツールです。
あらかじめ用意されたテンプレートやコンポーネントといった部品をドラッグ&ドロップで組み合わせながらアプリ開発を進めていきます。
通常のプログラム開発だと、開発環境を構築してプログラムの知識を得るための勉強を始めなければなりませんが、ノーコードツールの場合はその準備時間をツールの理解に充てることができます。
ノーコードと類似したツールに「ローコードツール」があります。 違いは下記の通りです。
ノーコードツール | ローコードツール |
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プログラミングは一切不要で短期間でアプリケーションが作成できる。ただし、複雑なことはできない。 | 極力プログラミングをしなくてもアプリケーションが開発できる。ノーコードツールに比べれば時間はかかるが、開発の自由度は高く、いろいろなことができる。 |
多くの企業が注目
「ノーコード・ローコード」ですが、昨今では多くの企業が「ノーコード・ローコード」に注目していて、それを実現するためのプラットフォームの導入が加速しています。
たとえばマイクロソフトでは、「Microsoft Power Apps」を提供しています。同社のクラウドソリューションである「Microsoft 365」で提供されている「SharePoint Online」などと連携可能なうえ、開発したアプリケーションはスマートフォンでも利用できるといった特徴があります。
Salesforce.comが提供しているプラットフォームは「Lightning Platform」です。ノーコードでさまざまなアプリケーションを開発できるうえ、必要に応じて少量のソースコードを書いて複雑な処理を行わせることも可能です。 これら「ノーコード・ローコード」を使用することで以下のメリットがあります。
設計・開発工数を抑えられる
事前に用意された部品をどう使うかを考える必要はありますが、プログラム設計・データベース設計をする必要がありません。この設計作業を省略することで大幅なコストダウンを見込めます。また、部品をプログラミングする時間も必要なく、用意された部品を使うので、さらに時間短縮が見込めます。
運用にかかる作業が必要ない
通常、サーバーをレンタルして、運用に入るまでの構築作業を必要としますが、「ノーコード・ローコード」のプラットフォームの多くは、クラウド環境や運用サーバーも含めた形で提供しているので、運用に入る前の準備作業が必要ありません。
一見、便利で今すぐにでも始めたいプラットフォームなのですが、敷居の高い面もあります。それは利用するための使用コストと運用にかかるランニングコストです。 プロジェクト規模と利用したいプラットフォームコストとのバランスを見極めて、上手に使っていくことが大切ですね。